本日付の朝日新聞夕刊、見てみてください。笑いについて連載されていた記事で、今回ラーメンズが一部取り上げられていました。興奮ついでに抜粋します。


 一方、テレビとは距離を置きながら、笑いを作り続ける若手もいる。
 小劇場でコントを上演し続けるコンビ、ラーメンズ。NHKの「爆笑オンエアバトル」に出演、好評だったが、あくまで舞台にこだわる。劇場はすし詰め満員で爆笑の波が寄せては返す。1月から11都市を回る全国公演を展開中で約3万人の観客動員を見込む。
 作・演出の小林賢太郎(31)はいう。「目の前で観客が笑っているのを見るのが、たまらなく好きなんです。コントにできないことはない。笑わせるだけでなく、感動することもできる」

テレビでは笑う相手が見えなく、劇場だと反応がダイレクトに返ってくるということ。劇場に笑いに行くという意識を持つとかえって笑えなかったりかしこまってしまうこともあるのですが、ラーメンズの公演はそれを見事に裏切って驚かせてくれます。笑うだけではなく別の感情までも湧き上がってくる、その楽しみが彼らの魅力の一つなのかもしれません。もやもやとしているものがうまく言葉に、なりません。
テレビだと切り取られた部分しか見ることができなくて、コンパクトにまとめられた分受け入れやすいのが良いところではあるのですが、劇場で見るとそれぞれに視点が違ったり演じる人の奥が見えたりして、自分で感じ取ることができるのが、私がライブに足を運ぶようになったきっかけです。例えば先日のおさむショーのロンドンブーツでも、普段のテレビから受ける印象が27時間テレビで少し変わり、生で彼らを見てまた変わりました。画面を通さずに自分の目で見て感じるということ、劇場内で演者と観客がある種の共犯関係のようになることがこそばゆくも楽しいのかもしれません。
劇場に足を運ぶようになってから私自身も意識が変わったように思います。例えテレビでは苦手と感じた人たちでもライブで見てみたら好きになるかもしれない、だから切り捨てたりせず、行ける限りさまざまなライブへと行こうと思うようになりました。映像はいつでも好きな時に見られるけれど、ライブはなまもので、その時の感情まではさすがに再現できません。同じ空間と時間を共有し合えるしあわせ。すぐそこで演じている彼らの熱気が伝わってくるライブは、一度行ってしまったらなかなかやめられません。