タワレコで見つけてびっくりしたはずなのに、その時書かれていたコメントのことをすっかり忘れていました。清水君からの手紙、洒落っ気あふれながらキラキラしたり薄暗かったり様々なテイストを
仕入れたトラックの上にのせられるのは、最初は今までのように軽く歌っていて、それが
ポエトリーリーディングのような朗読のような独白のようなぼやきへと変わって、終盤のラップに不意を突かれて、本当に清水さんの声なのかと思わず疑ってしまいました。ラップっぽいのにラップになりきれていなくて、でも韻はきちんと踏んでいるし歌詞は重いし、かといって
ポエトリーリーディングに抑揚があるわけでもないので詩的すぎるわけでもないし、意味を噛み締めるとちくっと痛い。ひねってひねって絞られてしまったような言葉からは、清水さんなりの戦い方が見えてくるようでした。お茶を濁してなあなあにして見ないふりをしている現実の矛盾をズバッと言い当てられ、そこだけを切り取られて突きつけられるような緊張感があって、歌っている本人があきらめてしまう自分を知っているからこそ「達観などしてたまるものか」と決心するように声に出しているようでちくりと刺されるような痛さを感じてしまうのに、ふと「母性本能をくすぐりたい」だなんて言葉を忍び込ませるものだから、何度巡ってきても力が抜けてふっと笑ってしまいました。お洒落感があるのに土のにおいがする、斜めでも違う方向から見ればまっすぐな
Lantern Paradeの来年が気になります。