CON10PO

CON10PO

電車の中で本を読むつもりがリスニングヒアリングに熱中してしまいました。ちっくちくと刺されてはがゆいのに不快ではなくて、胸に悪いなあと思うのに聞くのをやめられない、いくつものスパイスが効いて遊びがあって、ライムに乗ってたくさんの言葉と意味が行ったり来たり。風刺的な要素があるので時代性があって消費されてしまう可能性もあるのですが、それにしてもぐいぐいくる、軽いのに重くて本当にちくちく痛かったです。
そんな中、白い息を吐きながら聞いていた時に流れてきた曲の内容に驚くほど反応してしまいました。「5 cups」という曲はミディアムテンポで音自体もアコースティック要素が入っているのですが、ぽんぽん出てくる言葉からたぐっていくと部屋の中でずっとだらだらして愚痴と妄想だけがたまっていく様子が出てきて、ふんふんと思い浮かべながら聞いていたらサビの部分の歌詞が彼らからすれば普通のことを歌っているのになぜだか心を鷲づかみにされてしまいました。部屋の中で一人、だらだらしながら外のことを色々思っている情景、を歩きながら実際にその歌詞のフレーズとそこで描かれている人のことを想像していると妙な感傷がわいてきてしまって、夢の中で夢を見ているような気分でした。歩いていただけに、フレーズに身体も動かされそうになってしまって、ああとても心地良いけれど、さみしいなあ、と朝から様子がおかしかったかもしれません。さらに時間を経てから何度か聞いてみたら、これは一人きりではなく気の置けない友人と何人かでだらだらしている様子を歌っているのかな、と思い直して映像のバリエーションを増やしてみました。
ずっと続けてきたからこそ出てくるもの、年を取ったからこそ言葉からにじみでる説得力と適度な毒々しさ。普段ラップを聞いたりはしませんが、スチャダラはこれからも聞いていくだろうなあと感じました。それにしてもワンマン、ずっと待ち焦がれていたのにその日がよりによってもろもろかぶる日だなんて。インストアライブも気づいたら特典ではなくなっていて、bouNITの出演者欄からもいつの間にか消えていたので、彼らを次いつ見られるのかわからなくなってきました。

STAN「I KNOW WHAT YOU DON'T KNOW TOUR FINAL!」

やばいやばいとは聞いていたけれど、何がいったいやばいのだろうかとわくわくしながらも、音源を白い機体に入れながら結局足踏みしていたSTAN、そのライブの招待をスペシャさんから受けてしまったので諸手を挙げていただきました。
案内メールだと七時開始だったのでぎりぎりに到着したら人はまばら、スペースを潰しているのにこんなに少なくて大丈夫だろうかと心配だったのですが、実際は七時半スタートだったらしく、その頃には良い具合にフロアが埋まっていました。

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ナラタージュ

ナラタージュ

まとまらせたくないので断片のみ。一人称であるのに視点が多角的。いくつにも重なった層があるので軽そうに見えて深みがある。出てくる映画の作品がいかにもな感じ。丁寧に丁寧に描かれたものは時に押し付けがましくも思えるけれどがっちり条件がはまればいとも簡単に世界にのまれてしまいそう。独特の雰囲気があるので苦手な人とどっぷりはまる人がいそう。策略にはまってまどろみながら『エル・スール』を見たくなる。